現在執筆中のAyuoの自伝的小説からの抜粋コーナー



 

「夢を見た。 1969〜1975」


8歳の終わりから住んだニューヨークのビルにいた。
当時僕はイラン人の義理の父と母とそこで暮らしていた。

夢の中では、母とイラン人の父は別れてた。
イラン人の父は同じビルの上の階いて、僕は母といた。
彼女は昼間は寝ていて、夜に動き出す。
僕はつまらなくて、イラン人の父のところへ行こうとする。

ふと、窓の外を見ると下で車がぶつかっていた。
ドアが閉まったまま。
街の人たちが車のドアをこじ開け、中の人を助けようとしている。
なかなか開かない。
僕はどうしようかと思う。
でも何もできないことに気がつく。

上の階に行こうかどうか迷う。
少し前に、僕の猫がこの窓から落ちて死んだ。
その時も、僕はこの窓から死んだ猫を見た。

ある夜ピストルの音がして、人が倒れていた。
その時も、この窓から見たのを思い出した。

また階段を見る。
イラン人の父の子供と、一階まで降りる競争をしたのを思い出した。
いつも僕が勝った。
僕は年上で、彼は太っていた。
13歳の僕は目覚める。
なんだ夢だったんだと思う。
隣のシャワールームから、父の歌うペルシャの古い歌が聞こえてくる。